南和歌山医療センターのクリニカルパス

クリニカルパスウェイの作成目的及び委員会発足について
国立南和歌山病院（当時）では、診療の効率化を図り、医療水準の向上及び診療内容の充実並び患者様の権利を尊重し、患者様の満足する医療の提供を計ること等を目的としたクリニカルパスウェイを作成する為、平成１０年２月クリニカルパスウェイ委員会を発足しパスの構築の推進、職員教育にあたりました。

委員会の構成

医師、看護師、薬剤師、栄養士、検査技師、放射線技師、理学療法士、企画課事務員
オブザーバーとして院長、副院長、看護部長、副看護部長、事務部長

過去において南和歌山医療センターで作成したパス

令和5年4月分時点

・内科領域

肝生検・ラジオ波焼灼療法・糖尿病教育入院パス・糖尿病地域連携和歌山パス・肝硬変地域連携パス

・呼吸器領域

肺癌検査入院（気管支鏡検査）・肺がん化学療法（シスプラチン＋イリノテカン）・イレッサ内服・タグリッソ内服・オフェブ内服

・消化器領域

大腸ポリペクトミー（1泊2日・2泊3日）・内視鏡的逆行性胆管膵管造影法(ERCP)・PFD試験・食道ESD（内視鏡的粘膜下層剥離術）・胃ESD（内視鏡的粘膜下層剥離術）・大腸ESD（内視鏡的粘膜下層剥離術）

・外科領域

ヘルニア（成人）・ヘルニア（小児）・幽門側胃切除術術・結腸切除術・ 腹腔鏡下胆のう摘出術・PEG造設・PEG入れ替え・胃全摘術・虫垂切除・大腸がん術後地域連携パス・胃がん術後地域連携パス・肝がん術後地域連携パス 

・循環器科領域

心臓カテーテル検査・ペースメーカー植え込み術・ペースメーカー電池交換術・電気生理学的検査（EPS）・急性心筋梗塞後地域連携パス・サムスカ導入・経皮的下肢動脈ステント留置術（EVT）・下肢動脈瘤造影検査（AOG）

・小児科領域

食物負荷試験

・整形外科領域

整形外来手術・大腿骨転子部骨折接合術・橈骨遠位端骨折（前日入院・抜糸）・橈骨遠位端骨折（前日入院）・ 橈骨遠位端骨折（術前入院・抜糸）・橈骨遠位端骨折（術前入院）・橈骨遠位端骨折（術後入院・抜糸）・橈骨遠位端骨折（術後入院）・（右・左）大腿骨頸部骨折接合術（地域連携パス）

・脳神経外科領域

脳血管造影検査・慢性硬膜下血腫・頸動脈内膜剥離術・内頚動脈狭窄症（ｽﾃﾝﾄ留置術）・開頭手術・ｔ-ＰＡ・ 未破裂脳動脈瘤コイル塞栓術・椎弓形成術・脳梗塞１０日コース・正常圧水頭症シャント術・頭蓋骨形成術・頭部外傷・脳卒中地域連携パス

・胸部心臓血管外科領域

乳がん根治術（センチネルリンパ節生検・リンパ節郭清）・下肢静脈瘤(レーザー焼灼術）・下肢静脈瘤（ストリッピング術）・肺がん手術（VATS）・肺がん手術（開胸）・気胸（VATS）ブラ縫縮手術・白内障手術（開放型病床利用）・ 肺がん化学療法（UFT）・乳がん化学療法（FEC療法）・乳がん化学療法（TC療法）・乳がん化学療法（ハーセプチン療法）・化学療法（アバスチン＋アリムタ）・乳がん手術後放射線療法・肺がん術後地域連携パス・乳がん術後地域連携パス

・泌尿器科領域

前立腺生検・尿管ステント留置術・経尿道的膀胱腫瘍切除術

・産婦人科領域

婦人科外来手術

・眼科領域

白内障　（２日間・３日間） ・眼科外来手術（硝子体注入・翼状片）

・リハビリ科領域

肺癌術後呼吸器リハビリテーションパス・大腿骨頚部骨折ガンマ型骨接合術リハビリテーションパス

・放射線科領域

肝動脈塞栓術療法・アンギオ（予定・緊急）・SpaceOAR＋金属マーカー留置術

・麻酔科領域

がん性疼痛コントロール（オピオイド）

・緩和ケア科領域

持続鎮静パス

・救命救急科領域

マムシ咬傷・急性薬物中毒（2日コース・3日コース）

・腫瘍内科領域

肺がん化学療法　CDDP+VNR・化学療法（アリムタ＋アバスチン＋カルボプラチン）・肺がん化学療法　CBDCA+PTX

・形成外科領域

形成外科外来手術

・歯科領域

静脈鎮静技歯

・その他

病薬連携パス・医療連携パス（和歌山医療圏周産期医療ネットワーク協議会）・てんかん地域連携パス

クリニカルパスウェイ今後の推進

平成14年4月より、クリニカルパスウェイ委員会を支援し、パス推進を担うためにパスマネージャーを各科医師、各病棟看護師に任命しました。現在南和歌山医療センターでは、パスマネージャーを中核として、各領域での新規パス作成あるいは改訂を進めています。またバリアンス分析、患者様へのアンケート、職員の意識調査を継続して実施し、適正医療を明示できるパスにするよう努力していきたいと思っています。
＊ 詳細は当院職員が協力して出版した本「定額支払い方式（日本版DRG／PPS）とクリニカルパスウェイ」をお読みください。

シンボルマーク

患者様を中心として患者から発信される情報をそれぞれの立場の専門家がとらえ、お互いにネットワークで結んで情報を交換し、協力し合って患者様にフィードバックする八角形のネットワークが委員会のマークです。
＊現在はクリニカルパスのオーダーを病院情報システム（オーダリングシステム）に組み込んだ電子クリニカルパスウェイ（Ｅパス）を実施しております。